■正五角形と正方形のカンタベリー・パズル(その5)
デュドニーは正三角形を4片に分解してそれを組み替えなおして正方形をつくるパズルを創作した。
彼は正五角形を組み替えなおして正方形をつくるパズルも創作している。
ここでの問題は最小個数の部品の分割することである。
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デュドニー自身の答えは6片というものであった。
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デュドニーは5片の断片を使った答えを読者から受け取ったという。
しかし、その答えは近似的な正方形にしかならなかったが、答えに極めて近く目では間違いを見抜くことができなかった。
正五角形の対角線の半分に正五角形の辺の半分を足せばφ/2+1/2=φ^2/2となるが
同面積の正方形の辺長=1/2・(√5φ)^3/4〜13/10に極めて近い。
Frederickson "Dissections"
P276に5片で正五角形→近似正方形
の図が載っている。
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この近似作図法は対角線の二等分点1か所と辺の二等分点3か所をつなぐものであるが、どれくらいの誤差となるのだろうか。
正三角形を正方形に変身させるカンタベリーパズルでも、辺の四等分点で近似するものがあるがそれと同程度の誤差で済むだろうか?
直観的には64=65のパラドックスに近いものになりそうな気がする。
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有名な幾何学的パラドックス<64cm^2=65cm^2>は,8・8の正方形から5・13の長方形を作ると,いつのまにか面積が1だけ増えています.
「不思議の国のアリス」の作者であるルイス・キャロルが創ったとも,パズルの大御所であるサム・ロイドが創ったともいわれているパズルです.1794年,フーパーが初めて紹介したという記述もあります(フーパーのパラドックス).きっと,いろいろな本でみたことのある方も多いと思います.
ファイボナッチ数の連続する3項には奇妙な関係があり,
Fn・Fn+2=Fn+1^2−(−1)^n
すなわち,第1項と第3項をかけた数と第2項の2乗の差が常に±1になります.たとえば,5,8,13の場合は5・13=8^2+1になります.
このトリックは一直線をなすように使われた2つの線分の傾き3/8,5/13の相違がわれわれの視力の限界外となる錯覚を利用したもので,もっと先の数,たとえば8/21とかを使えばより巧妙なトリックになります.公式
Fn・Fn+2=Fn+1^2−(−1)^n
は,3つ並んだフィボナッチ数の真ん中の数の平方は前後の2つの数の積より1大きいか小さいかのどちらかで,このトリックパズルのもとになっています.
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正三角形を4つの部分に分解して、それを正方形に並べ替えよというパズルは1907年、デュドニーの作とされている。面積の等しい任意の多角形は分解合同になるボヤい・ゲルヴィンの定理の例である。
フーパーのパラドックスも正方形を4片に分解して、長方形に並べ替えたように見えるが、それらの面積を比較すると64=65になっているように見える。同じ4片の並べ替えでも一方は定理であり、一方はトリックなのである。
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