■リンデンマイヤーの置換則(その6)

  LRRLLLRLRLRRLRR・・・

は,見かけたところ何の規則性もないように思える.それでは,

  abaababaabaab・・・

ではどうだろうか?

===================================

 簡単な置換則

  a→ab,b→a

をもとに1次元非周期模様を生成してみたい.

ab

aba

abaab

abaababa

abaababaabaab

 これはフィボナッチ列と呼ばれるもので,ペンローズ模様と同様,自己相似性はあっても周期性はない.

 また,出現頻度に関してa:b=τ:1に近づく.このことからも周期性がないことが理解される.もし周期性があるなら出現頻度は整数比になるからである.

===================================

 フィボナッチ数列は前2項の数の和として定義されるが,フィボナッチ列は前2項の文字列の和として定義される.

a+b→ab

ab+a→aba

aba+ab→abaab

abaab+aba→abaababa

abaababa+abaab→abaababaabaab

となって,置換則

  a→ab,b→a

の場合と同じ文字列が得られる.

===================================