■ファウルハーバーの定理(その11)
ベキ和の公式
Σk^s=1^s+2^s+3^s+・・・+n^s
Σk=n(n+1)/2
Σk^2=n(n+1)(2n+1)/6
Σk^3=n^2(n+1)^2/4
1+2+3+・・・+10=55
はよく知られている.ガウスは先生から出された問題「1から100までの数をすべて足しあわせよ」をあっという間に解いたことは有名な逸話である.1から20までの数の和は210,1から100までの数の和は5050である.
1+2+3+・・・+n=n(n+1)/2
1^2+2^2+3^2+・・・+n^2=n(n+1)(2n+1)/6=n(n+1/2)(n+1)/3
となれば次は
1^3+2^3+3^3+・・・+n^3=n(n+1/3)(n+2/3)(n+1)/4
が予想されるところですが,
1^3+2^3+3^3+・・・+n^3={n(n+1)/2}^2
また,3乗の和は和の2乗である
1^3+2^3+3^3+・・・+n^3=(1+2+3+・・・+n)^2
ことに驚かされ,お気に入りの恒等式になったという経験をお持ちの読者も少なくないでしょう.
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高校ではここまでは周知であろうが,高校数学の指導要領よりレベルをあげると
1^4+2^4+3^4+・・・+n^4=n(n+1)(2n+1)(3n^2+3n−1)/30
あるいは
Σk^4=n(n+1)(2n+1)(3n^2+3n−1)/30
Σk^5=n^2(n+1)^2(2n^2+2n−1)/12
Σk^6=n(n+1)(2n+1)(3n^4+6n^3−3n+1)/42
Σk^7=n^2(n+1)^2(3n^4+6n^3−n^2−4n+2)/24
Σk^8=n(n+1)(2n+1)(5n^6+15n^5+5n^4−15n^3−n^2+9n−3)/90
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ですから,左辺はsが偶数のときn(n+1)(2n+1)(多項式)/(整数),1以外の奇数のときn^2(n+1)^2(多項式)/(整数)と書くことができます.また,Σk^sは(s+1)次の多項式になり,最高次数の係数は1/(s+1)です.
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