■アルベロス円列の中心(その27)

アルベロスの円列の中心は楕円上にあることが知られている。

半径1の大円の中に、半径1/2の小円を2個内接させることができる。

次に、2個の小円に外接し、元の大円に内接する半径1/3の円を描くことができる。

楕円の方程式は

(x+1/4)/(3/4)^2+y^2/b^2=1

(0,2/3)を通るはずであるから

1/9+4/9b^2=1

4/(9b^2)=8/9,b^2=1/2より

(x+1/4)^2/(3/4)^2+2y^2=1

(x+1/4)^2+2(3/4)^2y^2=(3/4)^2

16(x+1/4)^2+18y^2=9

===================================

次に、半径1/2と1/3の円に外接し、元の大円に内接する半径1/6の円を描くことができる。

1/2+1/3=2/3

1/3+1/6=1/2

より、この円の中心は(-1/2,2/3)にあると思われる。

アルベロスの円列の中心が、この楕円上にあることを確認してみたい。

(-1/2,2/3)→OK

===================================

 アルキメデスのアルベロス(靴屋のナイフ)円列はシュタイナーの円鎖の特別な場合になっていて,円の中心はすべて基線上に長径をもつ楕円の上にのっている.この円列の円の中心から基線までの距離は半径の2倍,4倍,8倍,・・・となる(パップス).

中心(0,2/3)、半径1/3・・・基線までの距離は半径の2倍

中心(-1/2,2/3)、半径1/6・・・基線までの距離は半径の4倍

===================================

中心(x,10/27)、半径1/27・・・基線までの距離は半径の10倍

16(x+1/4)^2+18(10/27)^2=9

16・729(x+1/4)^2+18・100=9・729

16・729(x+1/4)^2=4761

4・27(x+1/4)=69

108x+27=69

x=42/108=7/18

求めるものでこれではなく

4・27(x+1/4)=-69

108x+27=-69

x=-96/108=-8/9

===================================

中心(x,12/38)、半径1/38・・・基線までの距離は半径の12倍

16(x+1/4)^2+18(12/38)^2=9

16・1444(x+1/4)^2+18・144 =9・1444

16・1444(x+1/4)^2=10404

4・38(x+1/4)=102

152x+38=102

x=64/102=32/51

求めるものでこれではなく

4・38(x+1/4)=-102

152x+38=-102

x=-140/152=-35/38

===================================

中心(x,14/51)、半径1/51・・・基線までの距離は半径の14倍

16(x+1/4)^2+18(14/51)^2=9

16・2601(x+1/4)^2+18・196=9・2601

16・2601(x+1/4)^2=19881

4・51(x+1/4)=141

204x+51=141

x=90/204=15/34

求めるものでこれではなく

4・51(x+1/4)=-141

204x+51=-141

x=-192/204=-16/17

===================================