■フバータルの美術館問題(その2)

 美術館問題は計算幾何学(離散幾何学と最適化が混じった分野)の問題に関係していて,フバータルによって提示され,証明された.

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[Q]w枚の壁をもつ美術館を守るのに必要な最小の監視員(または監視カメラ)の数g(w)はいくつか?

[A]  g(w)=[w/3]

であるが,ガウス記号中の3は三角形分割に関係していることはよく知られている.

美術館がn角形であれば[n/3]人の警備員で足りるのであるが、フィスクが1978年に示した証明は単純で美しいものとしてよく知られている。

まず領域を三角形分割する。つぎにその頂点を3色で塗りわけて、それぞれの三角形の頂点の3色すべて使われるようにする。そして最後に、使われた色が最も少ない色の頂点に警備員を配置する。・・・

以下、美術館問題のバリエーションを取り上げる.

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[Q]w枚の壁とh個の穴をもつ美術館を守るのに必要な最小の監視員(または監視カメラ)の数g(w)はいくつか?

[A]  g(w,h)=[(w+h)/3]

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[Q]w枚の壁をもつ直角美術館を守るのに必要な最小の監視員(または監視カメラ)の数g(w)はいくつか?

[A]直角美術館はすべて凸四角形分割をもち,

  g(w)=[w/4]

である.ガウス記号中の4は四角形分割に関係している.

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