■シュナイダーの四指数予想
ある数が無理数であることを示すのは厄介な仕事であるが、さらにそれが超越数であることを示すのは一層厄介である。
1761年、ランベルトは円周率が無理数であることを示したが、それが超越数であることが証明されたのは1882年になってからである。
超越数であるかどうかの判定法が、ゲルフォント・シュナイダーの定理である。
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【1】2^(√2)は超越数である
2^√2=2.6651441426・・・
は超越数,すなわち,整数係数のどの代数方程式の根にもならない実数であることはゲルフォント・シュナイダーの定理
「aは0でも1でもない代数的数,bは代数的無理数ならば,a^bは超越数である」
からいえるのです.2^(√2)の超越性の証明は1934年,ゲルフォントとシュナイダーによって独立になされました.
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【2】e^πは超越数である
e^π=23.14069264・・・
は超越数であるは,e(=2.71828・・・),i,π(=3.14159・・・)を結びつける美しいオイラー関係式e^iπ=−1より,
a=e^π,b=i
-1は超越数ではない。b=iはi^2+1=0となるので代数的数、aは0でも1でもない。
したがって,ゲルフォント・シュナイダーの定理からa=e^πが代数的数でないことになり、超越数であることがいえるのです.
一方,
π^e=22.45915771・・・
が有理数かどうかはわかっていません.
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【3】シュナイダーの四指数予想(1957年)
x1,x2およびy1,y2はそれぞれ有理数体上で線形独立な複素数の対とする。
すなわち、px1+qx2=0→p=q=0,py1+qy2=0→p=q=0
このとき
exp(x1y1),exp(x1y2),exp(x2y1),exp(x2y2)の少なくとも一つは超越数になるという予想である。
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