■近似と誤差

Mathematica関連書籍

  ワゴン「Mathematicaによる現代数学探究」基礎編,p22

に載っている記事で,

  Sin[x]+ArcSin[x] = 2x

というのがある.この式はむろん正しくないのだが,−0.8から0.8までプロットすると本当に直線のように見える(−1から1までプロットすれば直線でないことはわかるのだが・・・).

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  Sin[x]+ArcSin[x]の0周りのテイラー級数(マクローリン級数)を調べると

  2x+x^5/12+2x^7/45+5513x^9/181440+2537x^11/113400+4156001x^13/239500800+・・・

すなわち,3次の項が偶然の相殺され,関数が直線に近いものになっていることが判明した.5次以降の項は係数が小さいことから[−0.8,0.8]の区間では非常に小さいものとなる.グラフを描画しているときに,たまたま上記の式が成り立つようなグラフが得られるのだそうだ.

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