■因数分解の達人(その6)

x^n−1を因数分解するとその係数は±1、0に限られるように見える。

しかしその法則性はn=105で突如崩壊する。

nが異なる奇素数p、qを用いてn=2^a・p^b・q^cと素因数分解するされるときその係数は±1、0に限られることが知られている

そして105は相異なる3つの奇素数の積で表される最小の整数なのである。

n=105では-2が登場するのであるが、驚くべきことに「すべての整数mに対してx^n−1を因数分解した際の係数にmが登場するようなnが存在する(鈴木の定理)

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x^6−1=(x+1)(x−1)(x^2+x+1)(x^2−x+1)

x^16−1=(x−1)(x+1)(x^2+1)(x^4+1)(x^8+1)

x^18−1=(x−1)(x+1)(x^2+x+1)(x^2−x+1)(x^6+x^3+1)(x^6−x^3+1)

 

 次の式は,理論的には因数分解できるが,Mathematicaではエラー(処理規模を超える指数)となることがわかったそうである.

  Factor[x^10000000 - 1]

 

 以下の式はMathematicaで因数分解可能.

  Factor[x^1000000 - 1]

 

 要はMathematicaで因数分解できないが,実際は因数分解ができるような多項式は存在する.このような場合,エラーメッセージがでるケースとそうでない場合があるということだ.

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