■中国剰余定理(その14)

 60は2でも3でも4でも5でも6でも割り切れる(被整除性)ところから,メソポタミア文明では60進法の基数となった.それでは2で割ると1,3で割ると2,4で割ると3,5でで割ると4,6で割ると5余る数は何か.

[Q]2でも3でも4でも5でも6でも割って1余る数は何か.

この問題の答えは中学生にもできて

[A]60は2,3,4,5,6で割り切れる最小の数であって,6で割り切れることは2でも3でも割り切れることであるから,最小公倍数は2^2・3・5である.

(2,3,4,5,6の最小公倍数)+1=2^2・3・5+1=61

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[Q]仮に7で割っても1余る数をいう条件を加えるならば

[A](2,3,4,5,6,7の最小公倍数)+1=2^2・3・5・7+1=421

[Q]仮に7で割ると割り切れる数をいう条件を加えるならば(フィボナッチの問題)

[A]N=60x+1=7y

  60/7・x+1/7=y

両辺が整数になる最小のxはx=5→N=301

[Q]それでは2で割ると1,3で割ると2,4で割ると3,5でで割ると4,6で割ると5余る数は何かというと,答えは

[A](2,3,4,5,6の最小公倍数)−1=2^2・3・5+1=59

[Q]7で割ると6余る数をいう条件を加えるならば

[A](2,3,4,5,6,7の最小公倍数)−1=2^2・3・5・7−1=419

となって,+1が−1に変わるだけなのである.

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