■整数の表現(その30)

【4】2元2次形式による表現

  f(x,y)=ax^2+bxy+cy^2=n

「nが判別式dのある2次形式で表現されるための必要十分条件は

  x^2=d  (mod 4n)

が解をもつこと」である.

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[1]フェルマー・オイラーの定理(2平方和定理)

 m=4k+3の形をした数は2つの平方数の和になりません.mの素因数分解におけるp=4k+3の形のすべての素因数の指数が偶数であるときに限り,2つの平方数の和の形に表すことができるのです.すなわち,

「x^2+y^2=nと表されるための必要十分条件は,p=3 (mod 4)なるnの素因数pが偶数ベキであることである.」

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[2]3平方和の定理

  「正整数nが3つの平方数の和として表せる←→4^m(8k+7)の形をした数ではない.」

 n≠4^m(8k+7)はnが高々3個の平方数で表されるための必要十分条件です.ガウスの定理ともルジャンドルの定理とも呼ばれますが,ルジャンドルは2次形式ax^2+by^2+cz^2の研究を通して,より一般的な3元2次形式論としてこの結果を得ています.

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[3]バシェ・ラグランジュの定理

 「すべての正の整数は高々4個の整数の平方和で表される」というのが,「バシェ・ラグランジュの定理」です.驚くべきことに,任意の自然数がたった4つの平方数の和の形に表せるのです.このことを,シンボリックに書くと

  n=□+□+□+□

となります.□は平方数の意味です.

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