■導関数を持たない連続関数の存在証明(その11)

【1】ワイエルシュトラス関数

  F(x)=Σ1/2^n・sin^2(2^narcsinx)

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【2】高木関数

  F(x)=Σ1/2^n・φ^n(x)

ただし,φ^n(x)はφ^2(x)=φ(φ(x)),φ^3(x)=φ(φ(φ(x))),・・・

  φ(x)=2x      [0,1/2]

  φ(x)=2(1−x)  [1/2,1]

 高木関数はワイエルシュトラス関数の三角関数を三角形波で置き換えたものであるといえる.

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【3】アルキメデスの取り尽くし法

 放物線に関するアルキメデスの取り尽くし法と呼ばれるものは,高木関数(いたるところで微分不可能な連続曲線)とも関係している.

 van der Waerdenの二進数バージョンが高木曲線である。

  F(x)=Σ1/2^n・φ^n(x)

ただし,φ^n(x)はφ^2(x)=φ(φ(x)),φ^3(x)=φ(φ(φ(x))),・・・

  φ(x)=2x      [0,1/2]

  φ(x)=2(1−x)  [1/2,1]

 高木貞治の論文は

https://www.jstage.jst.go.jp/article/subutsuhokoku1901/1/0/1_0_F176/_article/-char/ja/

より,ダウンロードできる.高木曲線の発表のほうが、v.d.Waerdenよりはやい。v.d.Waerdernの証明のほうが、高木貞治より後なのである。二人は仲良しなので、Waerdenは高木貞治の結果を知っていたと思うが,・・・

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