■数学よもやま話(その3)
ガウスの定理
複素数係数の2次方程式f(z)=0の複素数解をα1とα2,1次方程式f’(z)=0の解をβとする.このとき,線分α1α2の中点が点βとなる.(あとのためには,点βが線分α1α2の中点であるというよりも,点βが線分α1α2の重心であるといったほうがよい.)
複素数係数の3次方程式f(z)=0の複素数解をα1,α2,α3,2次方程式f’(z)=0の解をβ1,β2とする.このとき,線分β1β2は三角形α1α2α3に含まれる.1次方程式f”(z)=0の解をγとするとき,線分β1β2の中点が点γとなる.
一般に,n次方程式f(z)=0の複素数解をα1,α2,・・・,αnと書くことにすると,n−1次方程式f’(z)=0の解β1,β2,・・・,βn-1はn角形[α1,α2,・・・,αn]に,n−2次方程式f”(z)=0の解γ1,γ2,・・・,γn-2はn−1角形[β1,β2,・・・,βn-1]に含まれる.・・・.1次方程式f^(n-1)(z)=0の解ωはn角形[α1,α2,・・・,αn]の重心となる.
「代数学の基本定理」の解の位置関係については,このようなことまで成り立ってしまうのです.さらに「ガウスの定理」より「ファンデンバーグの定理」
『複素数係数の3次方程式f(z)=0の複素数解をα1,α2,α3,2次方程式f’(z)=0の解をβ1,β2とする.このとき,線分β1β2は三角形α1α2α3に含まれる.1次方程式f”(z)=0の解をγとするとき,線分β1β2の中点が点γとなる.』ですが,もっと面白い現象
『2点β1,β2は三角形α1α2α3の3辺の中点でこれらの辺に接する楕円の焦点になる.』
に到達することができます.
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