■ありやなしや(その68)

フェルマーやオイラーはx^2+my^2型の場合を研究したが、、その後、ルジャンドルやガウスは

ax^2+bxy+cy^2型の場合を研究した。

一般に、

ax^2+bxy+cy^2=n

がZ^2に解をもつか否かを判定するアルゴリズムが存在する。素数の場合の限ってみると・・・

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2平方和定理「2より大きい素数が2つの整数a,bを用いて,p=a^2+b^2と表されるためには,pが4n+1型素数であることが必要十分である」は,ガウス整数の世界では

  p=(a+bi)(a−bi)

と素因数分解される条件を与えている定理であるとみることができる.

  3n+1型素数は,x^2+3y^2の形に表すことができる.

  4n+1型素数は,x^2+y^2の形に表すことができる.

  4n+3型素数は,x^2+y^2の形に表すことができない.

  5n+1型素数は,x^2−5y^2の形に表すことができる.

  5n+2型素数は,x^2−5y^2の形に表すことができない.

  5n+3型素数は,x^2−5y^2の形に表すことができない.

  5n+4型素数は,x^2−5y^2の形に表すことができる.

  8n+1型素数は,x^2−2y^2の形に表すことができる.

  8n+3型素数は,x^2−2y^2の形に表すことができない.

  8n+5型素数は,x^2−2y^2の形に表すことができない.

  8n+7型素数は,x^2−2y^2の形に表すことができる.

  8n+1型素数は,x^2+2y^2の形に表すことができる.

  8n+3型素数は,x^2+2y^2の形に表すことができる.

  8n+5型素数は,x^2+2y^2の形に表すことができない.

  8n+7型素数は,x^2+2y^2の形に表すことができない.

  12n+1型素数は,x^2−3y^2の形に表すことができる.

  12n+5型素数は,x^2−3y^2の形に表すことができない.

  12n+7型素数は,x^2−3y^2の形に表すことができない.

  12n+11型素数は,x^2−3y^2の形に表すことができる.

  20n+1型素数は,x^2+5y^2の形に表すことができる.

  20n+9型素数は,x^2+5y^2の形に表すことができる.

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 素数pがx^2+ny^2の形に表せるという問題は,虚2次体Q(√−n)のイデアル類群が深い関係にあることを示唆している.

  4n+1型素数は,x^2+y^2の形に表すことができる.

  8n+1型素数は,x^2+2y^2の形に表すことができる.

  8n+3型素数は,x^2+2y^2の形に表すことができる.

  3n+1型素数は,x^2+3y^2の形に表すことができる.

  7n+1型素数は,x^2+7y^2の形に表すことができる.

  7n+2型素数は,x^2+7y^2の形に表すことができる.

  7n+4型素数は,x^2+7y^2の形に表すことができる.

はそれぞれ虚2次体Q(√−1),Q(√−2),Q(√−3),Q(√−7)の類数が1であることが本質的なのである.

 1966年,ベイカーとスタークは独立に類数1の虚2次体Q(√d)すなわち(d<0,dは平方因子をもたない)なる2次体をすべて決定したが,それによると,

  −d=1,2,3,7,11,19,43,67,163

の9個に限られる.

 なお,類数1の実2次体Q(√d)は無数に存在するであろうというガウス予想は現在でも未解決である.

[補]虚2次体Q(√d)の整数環がユークリッド整域となるのは,

  −d=1,2,3,7,11

の5つの場合に限る.実2次体Q(√d)に対しては

  d=2,3,5,6,7,11,13,17,19,21,29,33,37,41,57,73

に限ることが知られている.

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5はx^4+4y^4型の唯一の素数である。

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ax^2+by^2の形で一通りに表される数が素数であるとき、abを好適な数という。

11は好適ではない最小の正の整数である。オイラーの好適な数は65個ある

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