■素数の逆数和(その28)
【1】調和数の有理数性
n番目の調和数を
Hn=1/1+1/2+1/3+1/4+・・・+1/n
と定義すると,H1=1,H2=3/2,H3=11/6,・・・,H∞=∞となります.それでは,・・・
(Q)n>1ならば,Hn は整数にはならないことを示せ.
たとえば,分母が2のべき乗になっている項のうちで,その指数が最大のものを考えると,それと組になる項がどこにもありません.このことから,Hnは分子が奇数で,分母が偶数の分数になるのですが,このことをきちんとした形で書いてみましょう.
(証)2^k≦nとなる最大の指数をk,Pをn以下のすべての奇数の積とすると,
2^(k-1)PHn
=2^(k-1)P(1/1+1/2+1/3+1/4+・・・+1/n)
は,2^(k-1)P/2^k以外の項はすべて整数となる.
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Pk=Σ1/n(n+k)とすると
n→∞のとき
Pk→Hk/k
P1→1,P2→3/4,P3→11/18,・・・
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