■オイラー・カタラン・フェルマー(その14)
楕円曲線y^2=x^3+1の整数解は,これには整数点は(2,±3),(0,±1),(−1,0)の5つしかありません.また,この楕円曲線には有理点もやはりこの5つしかないのです.これより,1以外の3角数は立方数ではないことが導かれます.
一方,y^2=x^3−2は(3,±5)以外の整数点をもちません(y^2=x^3−2の整数解について,古代ギリシアのディオファントスは,y=t+1,x=t−1とおき,y^2=x^3−2に代入するとt^2+2t+1=t^3−3t^2+3t−3.この式はt(t^2+1)=4(t^2+1)と変形できるので,t=4すなわちy=5,x=3が解であるとしています).
しかし,この曲線には,無数に有理点が得られます.たとえば,(129/100,±383/1000).また,y^2=x^3−4の整数点は(2,±2),(5,±11)の4個のみですが,有理点は(106/9,±1090/27)など無数個存在します.
ところで,当該の楕円曲線:y^2=x^3+1の一般形は,バシェの方程式:
y^2=x^3−a
と呼ばれるもので,一般に,バシェの方程式:y^2=x^3−aには有限個の整数解しかないのですが,たとえば,a=−7に対しては1つも整数解がありません.また,a≠−1,432ならば曲線上には無限個の有理点があることがわかっています.
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