■パスカルの三角形(その4)
[1]シングマスターは,1より大きいすべての数はパスカルの三角形に高々
2+2log2n
解出現することを証明しました.
6=6C1=6C5=4C2
15=6C2=6C4=15C1=15C14
[2]また,シングマスターは,2^48までの数のなかで,すべての数は高々8回しか出現しないことを観察しました.
2+2log22^48=98
ですから,
2+2log2n
は引き下げられるべき上限なのでしょう.
その8回出現する数が3003なのです.
3003=14C6=14C8=15C5=15C10=78C2=78C76=3003C1=3003C3002
78C2は3003が三角数であることを示しています.
3003=77・78/2
[3]さらに,シングマスターは,パスカルの三角形に6回出現する数は無限個あることを証明しました.
少なくとも6箇所に現れる例としては
120=120C1=120C119=16C2=16C14=10C3=10C7
1540=1540C1=1540C1539=56C2=56C54=22C3=22C19
など,無限にあることを証明しました.
たとえば,フィボナッチ数を使って,
N=(F2i+2F2i+3,F2iF2i+3)
とすると
(N,1)=(N,N−1)=(F2i+2F2i+3,F2iF2i+3)
=(F2i+2F2i+3−1,F2iF2i+3+1)
=(F2i+2F2i+3,F2i+1F2i+3)
=(F2i+2F2i+3−1,F2i+1F2i+3−2)
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ルービック・キューブを解くためのアルゴリズムで有名なシングマスターは,さらに,パスカルの三角形に現れる回数の上限は10か12だろうと予想しましたが,8回よりも多い数は1例も見つかっていません.
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