■直観幾何学研究会2023(その13)

正単体はKn+1完全グラフの形に投影することができる。その場合、中心部は拡大され、周辺部は圧縮される。

この関係はエッシャーの描いた「天国と地獄」を想起させる。そこでは白い天使と黒い悪魔が円板を埋め尽くしている。

その意味で、ポアンカレの双曲円板の正単体版ともいえる。

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ユークリッド平面内の双曲平面のモデルとしては

[1]ベルトラミ・クラインモデル(BK)

[2]ポアンカレモデル(P)

[3]上半面モデル(H)

があるが、[1][2]はそれ自身の境界をもたない一つの円である。

前者では直線はユークリッド的線分であるが、角は違った方法で測らなければならない。

後者では角はユークリッド的であるが、直線は円周に垂直な円弧である。

クラインの双曲円板の正単体版といったほうがいいかもしれない。

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安冨先生はベルトラミ・クラインモデルで説明を行っていた。直線が直線に移るからであろう。

さらに、五芒星ρ=2/5が得られる幾何学的条件は、P,Qを固定してRを動かすことによって

楕円領域(x-C)^2/A^2+y^2/B^2=1の中のそれに内接する楕円領域であることをつきとめた。

ρ(t)=1/3(三角形)とρ(t)=2/5(ペンタグラム)では平坦になるが、それ以外(ρ=3/8など・・・)では悪魔の階段的なふるまいをする様子が示された。

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悪魔の階段はポンスレーの定理でも見られると思われる。

geogebraが使えるようになったので、このような面白い結果が得られているのであろうと思う。

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ところで、このビリヤード運動の不変量であるが、

単位円x^2y^2=1

中間三角形を(a1,a2),(b1,b2),(c1,c2)

これに外接する三角形を二等辺三角形(1,0),(c1,y1),(c1,-y1)に固定してグレブナー基底を求める

y1が消去されて中間三角形の不変量が求められるのではないかと思う。

x+dy=eが(1,0),(a1,a2),(c1,y1)を通る→1=e,a1+da2=e=1,d=(1-a1)/a2

c1+dy1=e=1,y1=(1-c1)/d=a2(1-c1)/(1-a1)

x+dy=eが(1,0),(b1,b2),(c1,-y1)を通る→1=e,b1+db2=e=1,d=(1-b1)/b2

c1-dy1=e=1,y1=-(1-c1)/d=-b2(1-c1)/(1-b1)

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a2(1-c1)/(1-a1)=-b2(1-c1)/(1-b1)

a2/(1-a1)=-b2/(1-b1)

これは(1,0)と(a1,a2)

(1,0)と(b1,b2)を結ぶ線分がx軸に関して対称になっているという性質である

グレブナー基底は使わなかった。これで完全かどうかはわからないが、一つの性質になっていると思われる。

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