■ガウス楕円とシュタイナー楕円(その1)

ガウスの楕円とは三角形の各辺の中点を通り、そこで辺に接する楕円である。

重心座標による方程式はx^2+y^2+z^2-2xy-2yz-2zx=0

標準化x+y+z=1すれば、

x^2+y^2+z^2=1/2またはxy+yz+zx=1/4と書ける

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内接楕円が3辺と接する点をD,E,Fとすると、3直線AD,BE,CFは1点Pで交わる。点Pを内接楕円の核心とよぶ。

これはブリアンションの定理の特別な場合である。

核心を(α,β,γ)とすると内接楕円は

(x/α)^2+(y/β)^2+(z/γ)^2-2x/α・y/β-2y/β・z/γ-2z/γ・x/α=0

内接楕円の中心を(ξ,η,ζ) とすれば

(ξ,η,ζ)=(1/β+1/γ,1/γ+1/α,1/α+1/β)

(α,β,γ)=1/(-ξ+η+ζ),1/(ξ-η+ζ),1/(ξ+η-ζ))

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核心が重心のとき、α=β=γ=1

中心も重心になる。これらは各辺の中点でそれぞれの辺に接するガウスの楕円である。

これはシュタイナー楕円を半分に縮小した楕円である。

三角形に内接する楕円のうち、面積が最大となるのはガウスの楕円である。

Sとの比:π/3√3=0.60445997は三角形の形状によらない。

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複素数平面上で考える

f(t)=(t-α)(t-β)(t-γ)のf'(t)=0の解にあたる2点はガウス楕円の両焦点となる。

ガウス楕円の中心(重心)と焦点との距離ρ

三辺の長さa=|β-γ|,b=|γ-α|,c=|α-β|

(3ρ)^4=a^4+b^4+c^4-a^2b^2-b^2c^2-c^2a^2

長軸の長さの2乗は(2ρ^2+a^2+b^2+c^2)/9

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