■概完全数(その7)

【1】概完全数

 自然数Nの正の約数の和をσ(N)で表すことにします.Nが素数ならば,  σ(N)=1+N

完全数ならば

  σ(N)=2N

が成り立ちます.

  σ(6)=1+2+3+6=12=2・6

  σ(28)=1+2+4+7+14+28=56=2・28

  σ(496)=(1+2+2^2+2^3+2^4)(1+31)=992=2・496

 ユークリッドは「原論」の中で,2^n−1が素数ならば2^n-1(2^n−1)は完全数であることを示し,さらにオイラーは偶数の完全数はこの形に限ることを証明しました.偶数の完全数は無限に存在するか,奇数の完全数は存在するかは未解決の難問になっています.

 さて,ここでは

  σ(N)=2N−1

を満たす自然数を概完全数と呼ぶことにします.

 N=2^rとすると

  σ(N)=(1+2+2^2+・・・+2^r)=2^r+1−1=2N−1

ですから,偶数の概完全数は無限に存在することがわかります.

===================================