■フィボナッチ数列の分布法則(その43)
自明な1は別にして、フィボナッチ数でかつ平方数となる、知られている唯一の数は144である。
1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144・・・12番目のフィボナッチ数
このタイプの数n^2はn番目のフィボナッチ数になっていることを前提とすると、フィボナッチ数Fnは
Fn〜φ^n/√5
であるから、フィボナッチ数かつ平方数が存在するのは
n^2〜φ^n/√5
となるようなnが小さい範囲に限定される。
したがって、フィボナッチ数かつ平方数は144だけであることがわかる。
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(n-1)^2<φ^n/√5<(n+1)^2
φ^n-1/√5<n^2<φ^n-1/√5を満たすnを探索すればよいのだろうか?
(n-1)^2<φ^n/√5<(n+1)^2
はn=12しか、間に入らない
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1/√5{φ^n−(−1/φ)^n}=Fn
φ^nFn=1/√5{φ^2n−(−1)^n}
√5φ^nFn={φ^2n−(−1)^n}
nが偶数のとき √5φ^nFn={φ^2n-1}
nが奇数のとき √5φ^nFn={φ^2n+1}
(有効かどうかはわからないが) φ^nについての2次方程式を解くと
φ^n=[√5Fn+{5(Fn)^2+/-4}^1/2]/2
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nが偶数のとき、5(N^2)^2+4は平方数でなければならない
nが奇数のとき、5(N^2)^2-4は平方数でなければならない
n=1,F1=1→1
n=2,F2=1→9→3
n=3,F3=2→16→4
n=4,F4=3→49→7
n=5,F5=5→121→11
n=6,F6=8→324→18
n=7,F7=13→841→29
n=8,F8=21→2209→47
n=9,F9=34→5776→76
n=10,F10=55→15129→123
n=11,F11=89→39601→199
n=12,F12=144→103684→322
これはリュカ数になっている
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これはコラム「(a^2+b^2+1)/abの整除性」で取り上げた問題のように、
a=F2k-1,b=F2k+1のとき、
(a^2+b^2+1)/ab=3
が成り立つ
フィボナッチ数に帰着する問題で
5(Fn)^2-(Ln)^2=4(-1)^n+1
Fn=N^2となるnを求める問題と同値である。
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φ^n=[√5Fn+{5(Fn)^2+/-4}^1/2]/2
φ^n=[√5Fn+Ln]/2
を確認しておきたい。
Fn=1/√5・{φ^n-(-(1/φ)^2}
√5・Fn={φ^n-(-(1/φ)^2}
Ln={φ^n+(-(1/φ)^2}
これより
φ^n=[√5Fn+Ln]/2が得られる。
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フィボナッチ数の2乗の5倍から4を交互にたしたちひいたりすると、リュカ数の2乗が得られる。
5・1^2-4=1^2
5・1^2+4=3^2
5・2^2-4=4^2
5・3^2+4=7^2
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