■大円弧多面体(その216)

昨年、立方八面体をねじった大円弧多面体と、菱形12面体を捩じった大円弧多面体の設計をしたことがある。

前者 (ねじれ立方八面体)は大正方形6,大正三角形8,小菱形12

後者(ねじれ菱形十二面体)は大菱形12,小正方形6,小正三角形8

よりなる。

===================================

正三角形と正方形の1辺の球面距離をa

菱形の1辺の球面距離をb

 

正三角形の内角をα、正方形の内角をβとすると

菱形の内角はπ-αが2、π-βが2個であるから

正三角形8個分の面積は(3α-π)・8

正方形6個分の面積は(4β-2π)・6

菱形12個分の面積は(π-α+π-β)・24

となって、合計は常に4πとなるとのことで、計算を打ち切ってしまった。

===================================

正三角形と正方形の1辺の球面距離を何度にとっても、菱形が変形してかみ合ってしまうと考えたからであるが

これは簡単な条件を見逃してしまったための、間違いであることが判明した。

===================================

菱形の形は一意に決まり、正三角形と正方形の1辺の球面距離aは

前者 (ねじれ立方八面体)は大正方形6,大正三角形8,小菱形12で、54.3274度

後者(ねじれ菱形十二面体)は大菱形12,小正方形6,小正三角形8で、25.5275度となった。

===================================

正三角形の内角をα、正方形の内角をβ

菱形の1辺をc、対角線をdとする。

cosd=(cosc)^2+(sinc)^2cos(π-β)

cosc=cosccosd+sincsindcos(π−α)/2

cosd=(cosc)^2-(sinc)^2cosβ

cosc=cosccosd+sincsindsin(α/2)

dが消去できればよい。

cosc=cosc{(cosc)^2-(sinc)^2cosβ}+sinc{1-(cosc)^2}^1/2sin(α/2)

これが成り立つような中心距離θを求めればよい。c、α、βはθの関数

===================================