■結び目の体積(その27)
三角錐公式としてはサマーヴィルの公式やシュレーフリの公式が利用できることがわかった。
双曲空間のことも考え、虚の三角法を考えてみたい。
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【1】虚の三角法
オイラーの公式(1748年)
exp(iθ)=cosθ+isinθ
ド・モアブルの定理(1722年)
(cosθ+isinθ)^n=cosnθ+isinnθ
などは虚(あるいは複素数)の三角法の公式と捉えることがができるであろう.
複素数の世界では,z=x+iyとしたとき,
sinz=sinxcoshy+icosxsinhy
cosz=cosxcoshy−isinxsinhy
expz=exp(x)cosy+iexp(x)siny
などのように書くことができる.
sinz,coszが周期2πをもつこと
sin(z+2π)=sinz
は複素数の世界でも同じであるが,一方,expzは虚の周期2πiをもつ.
exp(z+2πi)=expz
なお,平面正弦定理では,
sinα:sinβ:sinγ=a/R:b/R:c/R
であるが,球面正弦定理は
sinα:sinβ:sinγ=sin(a/R):sin(b/R):sin(c/R)
で表される.
それに対して,双曲的三角法では,球面正弦定理のRをiRに置き換えることによって,
sinα:sinβ:sinγ=sinh(a/R):sinh(b/R):sinh(c/R)
が得られる.
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X=0とおくと
sin(iy)=isinh(y)
cos(iy)=cosh(y)
exp(iy)=cosy+isiny
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sec(iy)=sech(y)
tan(iy)=itanh(y)
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