■結び目の体積(その17)
一般のn次元における単体的限界密度の問題を考える
d2,D2が簡単に求められたのは正三角形による平面充填が可能であるからであって,一般のdn,Dn(n≧3)の計算にはシュレーフリ関数が必要となる
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【1】単体的密度限界とシュレーフリ関数
すなわち,vnをn次元単位超球の体積とすると
dn=(n+1個のn次元楔状体の体積の和)/V=fvn/V
となるが,2次元では3個の扇状体(中心角π/3)ができるから
f=π/2π=1/2
となるものの,3次元以上でf値を求めるには,シュレーフリ関数によらなければならないというわけである.
ところで,シュレーフリ関数は
Fn+1(θ)=2/π∫(1/2arcsec(n),θ)Fn-1(φ)dθ
sec2φ=sec2θ−2
F0(θ)=1,F1(θ)=1
で定義される関数で,
F2(θ)=2/π・θ
F3(θ)=2/π(θ−π/6)
となる.
シュレーフリ関数を用いると,単位超球から得られる楔状体の体積は,
2^(-n)n!vnFn(θ)
δ=2θ=arcsec(n)
で与えられる.
また,単位超球に内接する正単体の1辺の長さは,
R={2(1+n)/n}^(1/2)
その体積は
V=√(1+n)/n!・{2(1+n)/n}^(n/2)
したがって,n+1個の単位超球が辺の長さ
√(2(n+1)/n)
の正単体を被覆するという状況では,
Dn =(n+1)2^(-n)n!vnFn(θ)/V
=n^(n/2)(n!)^2/2^n(n+1)^((n-1)/2)・vnFn(1/2arcsec(n)θ)
dn=(2n/(n+1))^(-n/2)Dn
=(n+1)^(1/2)(n!)^2/2^(3n/2)・vnFn(1/2arcs
となる.
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