■学会にて(京大数理解析研,その93)

 立方体[0,1]^3の原点から最も遠い点は(1,1,1)である。

内部空間の直径は√3

表面空間の直径は√5

沿辺空間の直径は3

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立方体を2つ重ねた直方体(1x1x2)の場合

内部空間の直径は(0,0,0)-(1,1,2)で√6

沿辺空間の直径は4であるが

表面空間の直径は(1,1,2)に対するものではなく(3/4,3/4,2)が最も遠い点であるという。

直観に反するこの結果は、小谷(善行)のアリのパラドックスと呼ばれている

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クヌースの問題

[Q]直方体の表面上で最も遠い2点はどこか

[A](x,x,0)-(1-x,1-x,2)とすると

(1-2x)^2+3^2=(2-2x)^3+(2+2x)^2=8+8x^2

4x^2-4x+10=8+8x^2

2x^2+2x-1=0,x=(√3-1)/2

(8+8x^2)^1/2=3.0119422

底面の中心(1/2,1/2,0)-上面の中心(1/2,1/2,2)の距離は3であり、3.0119422よりわずかに短い。

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山岸義和先生(龍谷大)が取り上げた問題は概ね以下のようなものであった。

[1]平行多胞面体を考える

[2]下面上の点Pから上面上の最も遠い点への写像をφ(P)とする

[3]その点から下面上の最も遠い点への写像をφ(φ(P))とする

[4]このとき、φ(φ(P))=Pとは限らない

[5]この操作を繰り返す

[6]そのとき,点Pはどこへ写るのだろうか?  φ^2k(P)=Q

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