■φ形式の算法(その32)

公比rの有限等比数列の和

a+ar+ar^2+・・・+ar^(n-1)=a(1-r^n)/(1-r)

であるが、r<1のとき、r^n→0であるから、和はa/(1-r)となる。

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ここでは等比数列

  ・・・,1/r^2,1/r,1,r,r^2,r^3,・・・,r^(N-1)

の和を考える。

  1,r,r^2,r^3,・・・,r^(N-1)

ならば(1-r^N)/(1-r)であるが、・・・,1/r^2,1/rがついている。

これは、初項1/r、項比1/rの無限数列と同じことであるから、・・・,1/r^2,1/rの和は

(1/r)/(1-1/r)=1/(r-1)

したがって、

  ・・・,1/r^2,1/r,1,r,r^2,r^3,・・・,r^(N-1)

の和は

(1-r^N)/(1-r)+1/(1-r)=r^N/(r-1)

となる。

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r=2のとき、

  ・・・,1/2^2,1/2,1,2,2^2,2^3,・・・,2^(N-1)

の総和は2^N

r=φのとき

  ・・・,1/φ^2,1/φ,1,φ,φ^2,φ^3,・・・,φ^(N-1)

の総和は

φ^N/(φ-1)=φ^(N+1)

と表すことができる。

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