■エジプト三角形(その7)

【4】正二十面体の場合

[Q]角δがtanδ=−2√5/5を満たすならば,δはπの有理数倍ではない.

[A]

  tanδ=−2√5/5

  tan2δ=−4√5

  tan3δ=22√5/35

  tan4δ=8√5/79

  tannδ=a√5/b

ならば

  tan(n+1)δ=(5a−2b)√5/(10a+5b)

  Z20=−√5/3+2/3i

  z+√5/3=−i2/3

より,Z20は2次方程式3z^2+2√5z+3=0の解である.

 そこで,この分数の(a,b)=(−2,5)から出発して,(分子,分母)=(5a−2b,10a+5b)を(mod 3)でみると

  (−2,5)=(1,2)

  (−20,5)=(1,2)

  (−110,−175)=(1,2)

  (−200,−1975)=(1,2)

の繰り返しになることがわかる.したがって,a,bのどちらも0にはなり得ず,tannδ≠0,∞となる.

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