■eやπに収束する分数列(その14)

 連分数表示

  ln(1+x)=xF(1,1,2:−x)

=x//1+1^2x//2+1^2x//3+2^2x//4+2^2x//5+2^2x//6+・・・

  arctanx=xF(1/2,1,3/2:−x^2)

=x//1+1^2x^2//3+2^2x^2//5+3^2x^2//7+4^2x^2//9+・・・

 後者にx=1を代入すれば

  π/4=1//1+1//3+4//5+9//7+16/9+・・・

=1//1+Φk^2//(2k+1))+・・・

を得ることができる.

 右辺は循環しない無限連分数だから,πは有理数でないだけでなく,2次の無理数でもないことがわかります.πが無理数であることを証明したランベルトは本質的に連分数展開によるものでした(1728年).

 eには何かパターンがありそうに見えますが,πの数の並び方には何のパターンもありません.しかし,単純連分数(分子がすべて1)に限らなければ,

  π/4=1/{1+1^2/{2+3^2/{2+5^2/{2+7^2/{2+9^2/{2+・・・}

分子には奇数の平方が並んでいるというパターンを見つけることができます.

 ただし,πに対する逐次近似分数は

  4/1,12/4,76/24,640/204,6976/2220,・・・

で,あまりよい近似は得られていません.

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