■ペル数(その2)
ここでは,√2に収束する数列を考えることにします.
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まず
(1+√2)^n=an+bn√2
(1−√2)^n=an−bn√2
を満足させるような整数列{an},{bn}を考えます.これらの数列は
an^2−2bn^2=(−1)^n
となる関係式で結ばれていて,
an/bn→ √2
ですから,√2に最も近い分数を与えることがわかります(最良近似).
an+1+bn+1√2=(1+√2)^n(an+bn√2)
=(an+2bn)+(an+bn)√2
より
an+1=an+2bn,bn+1=an+bn
an+1=an+2bn=an+2(an-1+bn-1)
=an+an-1+(an-1+2bn-1)=2an+an-1
bn+1=an+bn=(an-1+2bn-1)+bn
=(an-1+bn-1)+bn+bn-1)=2bn+bn-1
より
an+1=2an+an-1,bn+1=2bn+bn-1
α,βを2次方程式x^2−2x−1=0の根1±√2として,
an+1−αan=β(an−αan-1)=β^2(an-1−αan-2)=・・・=β^(n-1)(a2−αa1)
α,βを入れ替えると
an+1−βan=α^(n-1)(a2−βa1)
an+1−αan=β^(n-1)(a2−αa1)
したがって,整数列{an}の一般項は
an={α^(n-1)(a2−βa1)−β^(n-1)(a2−αa1)}/(α−β)
α=1+√2,β=1−√2,初期値をa1=1,a2=3とすると
an=1/2{(1+√2)^n+(1−√2)^n}
整数列{bn}でも同じ漸化式ですから,同じ一般項になります.
bn={α^(n-1)(b2−βb1)−β^(n-1)(b2−αb1)}/(α−β)
初期値をb1=1,b2=2とすると
bn=1/2√2{(1+√2)^n−(1−√2)^n}
ここで,n→∞のとき(1−√2)^n→0ですから
an/bn→ √2
となるのを確かめることができます.
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