■差分基底(その22)
[Q]目盛りのついていない長さLの環に目盛りをm個刻んで,長さ1からLまですべてはかれるようにするにはどうすればいいか?
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具体例をといくつかあげておきたい.
[1]m=3,L=7:{1,2,4}
[2]m=4,L=13:{1,4,6,2},{1,7,2,3}
[3]m=5,L=21:{1,3,10,2,5}
[4]m=6,L=31:{1,2,5,4,6,13}
[5]m=7:存在しない
これを作ることができるmは
m=p^k+1
すなわち、m=3,4,5,6,8,9,10,12,14,17,18,20,24,26,・・・
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素数あるいは素数のベキ乗は有限体の元の個数である。
2,3,4,5,7,8,9,11,13,16,17,19,23,25,・・・
代数学の教えるところによれば,n元の体(加減乗除の演算が定義された集合)が存在するための必要十分条件は,nが素数(のベキ乗)になっていることで,位数2,3,4=2^2,5の体は存在するが,位数6=2×3の体は存在しない.そして,位数7,8=2^3,9=3^2の体は存在して,位数10=2×5のものは存在しない.
位数がnの有限体はnが素数と素数の累乗の場合だけに限られる.すなわち,位数が2,4,8,16,32,・・・の有限体,3,9,27,81,243,・・・の有限体はあるが,6や15の有限体はない.
位数11のの有限体はあるが,12の有限体はないのである。
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[参]小林吹代「ガロアの数学・体入門」技術評論社
に有限体Fp上の射影平面を用いたm,L:{?}構成法の解説がある。
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