■ボルスクの定理(その3)
すべてのxに対して、f(-x)=-f(x)となる写像fを奇写像という。
単位球面S^nしたがって、奇写像は対蹠点を対蹠点に写すので対蹠写像ともいう。
ボルスクはn次元ユークリッド球面に関する定理を証明した
===================================
【1】ボルスクの定理
ボルスクは連続対蹠写像S^n→S^nの写像度は奇数であり、とくに0にホモトピックでないことを証明した。
===================================
このことから
(1)連続対蹠写像S^n→S^n-1は存在しない
ことが分かり、(1)は(2)(3)(4)と同値であることが示される。
(2)すべての連続写像S^n→R^nは少なくとも1対の対蹠点を同じ点に移す(ボルスク・ウラムの定理)
(3)すべての連続奇写像S^n→R^nは少なくとも1点(したがって少なくとも1対の対蹠点)をR^nの原点に写す
(4)S^nを覆うn+1個の閉集合のすべての族において、その集合の一つは対蹠点の対を含む(ラスターニク・シュニレルマン・ボルスクの定理)
===================================
(4)S^nを覆うn+1個の閉集合のすべての族において、その集合の一つは対蹠点の対を含む(ラスターニク・シュニレルマン・ボルスクの定理)
の拡張として
(5)S^n<R^n+1が開集合(閉集合)であるn+1個の集合でおおわれるならば、その集合の一つは対蹠点の対、xと-xを含む
(6)0<d<2、F1、F2,・・・、Fn+1をn次元球面S^nを覆う閉集合とする。このとき、距離dの2点を含むFiが存在する
===================================