■六斜術(その10)
[Q]3辺の長さが整数d,e,fの三角形がある.その中にある1点をとったら,3頂点とそれらを結ぶ線分の交角はすべて120°で、それぞれa、b、cの整数距離にあった.
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3辺が整数で、そのフェルマー点から3頂点への距離もすべて整数の三角形はあるか?という問題である。
→無限にあるらしい。ただし、その最小のものは
d=195.e=264,f=325
a=511,b=455,f=399
で、数値はかなり大きい。
探索的解法では、これを効率よく計算する方法はあるだろうか?
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a=k(m^2−n^2),b=k(2mn+n^2),c=k(m^2+mn+n^2)
より、m=[2,10],n=[1,9]の範囲で(a,b)=(m^2-n^2,2mn+n^2)を用意する。
そこから2組(a1,b1),(a2,b2)を抽出。(*)
a1とa2の最小公倍数Lを計算する.
Lが500を超えたら別の2組を選びなおす。(*)に戻る
そうでない場合は
(L, Lb1/a1),(L,Lb2/a2)において
(Lb1/a1)^2+(Lb1/a1)(Lb2/a2)+(Lb2/a2)^2の平方根が整数であるかどうかを判定する
整数でない場合は(*)に戻る
整数の場合は(L, Lb1/a1),(L,Lb2/a2)を出力する→解決
解は
d=195.e=264,f=325
a=511,b=455,f=399
のみ。
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