■大円弧多面体(その16)

球面五角形の辺の長さをαとする。

a=(tanα)^2とおくと、1+a=a^2, a=(1+√5)/2=φ

tanα=√τ

cosα=1/τ

これがどのようにして求められたものなのか考える。

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正五角形の1辺の長さをaとすると対角線の長さはaφです

正五角形の辺に対する中心角α度と対角線に対する中心角β

それらのなす角ωを求めたい。

  sin(α/2)=a

  sin(β/2)=aφ=φsin(α/2)

より,

  β=2arcsin(φsin(α/2))=arccos{1-2(φsin(α/2))^2}

二等辺三角形について

cosβ=(cosα)^2+sin(α)^2cosω

ここで、

ω=π-α

cosβ=(cosα)^2-sin(α)^2cosα

1-φ^2(1-cosα)=(cosα)^2-(1−(cosα)^2)cosα=(cosα)^2-cosα+(cosα)^3

(cosα)に関する3次方程式となったが、n=5の場合は

cosα=1/τを代入すると

左辺=1-τ^2(1-1/τ)=1-τ^2+τ=0

右辺=1/τ^2-1/τ+1/τ^3=−φ+2-φ+1+ 2φ−3=0

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これを一般化すると

φ⇒2cos(π/n)

にすればいいのであるが、いずれにせよこの方程式は既約3次方程式になることから、定規とコンパスで作図可能でないことが理解される。

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【1】ガウスの五芒星公式

(1)3+5a=a^5

  φ^-4=−3φ+5、 √5φ^-4=7φ−11

  φ^-3=2φ−3、 √5φ^-3=-4φ+7

  φ^-2=−φ+2、 √5φ^-2=3φ−4

  φ^-1=φ−1、 √5φ^-1=−φ+3

  φ^0=1、 √5φ^0=2φ−1

  φ^1=φ、 √5φ^1=φ+2

  φ^2=φ+1、 √5φ^2=3φ+1

  φ^3=2φ+1、 √5φ^3=4φ+3

  φ^4=3φ+2、 √5φ^4=7φ+4

  φ^5=5φ+3、 √5φ^5=11φ+7

  φ^6=8φ+5、 √5φ^6=18φ+11

 右辺mφ+nの係数m,nはフィボナッチ数列をなす.

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