■フィボナッチ数の整除性の問題(その4)

ヒマワリの花,種の配置にはフィボナッチ数列が現れることはよく知られている.らせんには時計回りと反時計回りの2方向があり,その数を数えると,連続したフィボナッチ数が現れる.通常,ヒマワリでは21本と34本かあるいは34本と55本になる.多数の対数らせんが絡み合って魅惑的なパターンの花芯となるのである.多数のらせんが絡み合って魅惑的なパターンの花芯となるのである.

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【1】フィボナッチ数列

それぞれの項が直前の2項の和になる数列が,フィボナッチ数列である.初項1,第2項1のフィボナッチ数列では

F1=1,F2=1,Fn=Fn-1+Fn-2

とすると

F3=2,F4=3,F5=5,F6=8,F7=13,F8=21,F9=34,F10=55,F11=89,F12=144,F13=233,・・・

その一般項は

  Fn=1/√5[{(1+√5)/2}^n−{(1−√5)/2}^n]

で表される.

ここで,(1+√5)/2,(1−√5)/2はx^2−x−1=0の2根で,φ=(1+√5)/2,−1/φ=(1−√5)/2

とおくと,

  Fn=1/√5[φ^n−(−1/φ)^n]

となる.nが大きくなるほど(−1/φ)^n は0に近づきますから、この項を無視するとフィボナッチ数列は黄金比を公比とする等比数列に次第に近づくことになります。

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  1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,・・・

はフィボナッチ数列であるが,

  1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,91,・・・

は違います.後者は

  Gn =−[−e^(n-2)/2 ]

すなわち,e^(n-2)/2を切り上げた整数です.55より前は偶然の一致というわけです.

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