■3ナルシスト数の変種(その3)

1^3+5^3+3^3=153

のように

100a+10b+c=a^3+b^3+c^3となる数を3ナルシスト数,

10^3a+10^2b+10c+d=a^4+b^4+c^4+d^4となる数を4ナルシスト数,

10^4a+10^3b+10^2c+10d+e=a^5+b^5+c^5+d^5+e^5となる数を5ナルシスト数という.

 nナルシスト数(ナルシシスト数)はn≦60のときしか存在しない.また,ナルシスト数(ナルシシスト数)は全部で88個あることが証明されている.

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 それに対して,

  5+1+2=8

  512=8^3

のように

  100a+10b+c=(a+b+c)^3

の解は「デュドニー数」と呼ばれている.

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 さらに似たような数として「ミュンヒハウゼン数」がある.

 ナルシスト数は各桁の数をn乗した値

  1^3+5^3+3^3=153

であったが,ミュンヒハウゼン数は各桁の数を累乗した値を使う.

  3^3+4^4+3^3+5^5=3435

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  3^3+4^4+3^3+5^5=3435

  a^a+b^b+c^c+d^d=1000a+100b+10c+d

1≦a,b,c,d≦9

ma=max{a,b,c,d},mi=min{a,b,c,d}とすると、

n桁のミュンヒハウゼン数は最小値〜n・mi^mi,最大値〜n・ma^ma

右辺は最小値〜10^n-1,最大値〜10^n

  n・ma^ma<10^n-1またはn・mi^mi>10^nを満たすとき,n桁のミュンヒハウゼン数は存在しない.

  malog10ma<n−1−log10n,

  milog10mi>n−log10n

 これより,{a,b,c,・・・}については

n=2のとき,2−4   n=6のとき,5−7

n=3のとき,3−5   n=7のとき,6−8

n=4のとき,3−5   n=8のとき,7−8

n=5のとき,4−6   n=9のとき,7−9

が考える対象になることがわかる.

 解の存在範囲を絞り込みをしているので計算ははすぐ終わるが,自明なものは除き,6桁までの範囲でミュンヒハウゼン数は存在しないことがわかった.

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10桁の数999999999について考えると

9^9=387420489

より

10・9^9=3874204890<9999999999

したがって、10・9^9=387420489よりも小さい数のなかだけにしかミュンヒハウゼン数がないことがわかる。

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実はこのような性質をもつ数は(自明な1を除けば)3435しかない。

0^0=1であるが、特別に0^0=0と定義したとしても(自明な0と1を除けば)

3435と

438579088=4^4+3^3+8^8+5^5+7^7+9^9+0^0+8^8+8^8

しかない。

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