■入れ子の平方根の無限和(その13)

 k=√(m+√(m+√(m+√(m+・・・))))

の場合は,2次方程式の解の公式を使えば,m=k^2−kとすることができる.

  √(2+√(2+√(2+√(2+・・・))))=2

  √(30+√(30+√(30+√(30+・・・))))=6

 今回のコラムでは

  √(2+√(2+√(2+√(2+・・・))))=2

の別証を与えてみたい.

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【1】別証

 倍角の公式

  cos2α=2cos^2α−1

  2cosα=√(2+2cos2α)

と書き換えることができる.

 たとえば,α=π/32とおくと

  2cosπ/32α=√(2+2cosπ/16)

 =√(2+√(2+2cosπ/8))

 =√(2+√(2+√(2+2cosπ/4)))

 =√(2+√(2+√(2+√2)))

 α=π/2^nとして,n→∞とすると,

  √(2+√(2+√(2+√(2+・・・))))=2

が得られる.

 ヴィエタの無限積は

  2/π=√2/2・√(2+√2)/2・√(2+√(2+√2))/2・√(2+√(2+√(2+√2)))/2・・・

とも書くことができる.

[補]ウォリス積

  4/π=3^2/(3^2−1)・5^2/(5^2−1)・7^2/(7^2−1)・・・

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  √(2+√(2+√(2+√(2+・・・))))=2

x^2=2+x→x=2

x^2=a+xにおいて、x=3にするためにはa=6

x^2=a+xにおいて、x=4にするためにはa=12

x^2=a+xにおいて、x=5にするためにはa=20

逆に、

a=1とおくと、x=φ

そして、多重根号で、πを表せないか試みたのがヴィエタの円周率公式です。

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