■マーダヴァの無限級数(その16)
【7】π^eとe^π
ランベルトはπが無理数であることをはじめて示した.ランベルトの方法は本質的に連分数展開によるものだった.
π^eは代数的数かどうかわかっていないが,e^πは超越数であることはわかっている.
e^π>π^eは
g(x)=logx/x
g’(x)=(1−logx)/x^2
より,
loge/e>logπ/π
であるから,
e^π>π^e
実際に,g(x)=logx/xのグラフを描いてみればg(x)は幅のある最大値をもち,2つの式の値がほとんど同じくらいになることもわかるのである.
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e^π=23.14069・・・≒π+20
π^e=22.45915・・・
であるが,
0<(e^π−π^e)<1
を示すことができるだろうか?
[1]x^y−y^x=1の整数解は(x,y)=(3,2)だけである(3^2−2^3=1).すなわち,8と9だけが唯一連続するベキ乗数である.
[2]x^y−y^x=0 (0<x<y)
2≦x<e<y≦4で,(x,y)がともに整数となるのは(x,y)=(2,4)のみである(4^2−2^4=0).
[3]2≦x<e<y≦4であるから,(x,y)=(e,e),したがって,e^e=15.1542・・・の周囲にx^y−y^x=0となる有理数解が集積する
[4]x=2〜3,y=3〜4にはy^x−x^y=1となる有理数解が分布する
と推定される.
[5]f(y)=e^y−y^e−1の数値解は
0,
1.87422,
3.21736・・・
y=πは結構ぎりぎりの線なのである.
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