■円柱の切り口と円錐の切り口(その8)

 奥行きを錯覚させるための数学的格子・遠近法に興味を持ったデューラーは錘をつけた糸を壁のフックにひっかけ、その糸を対象物の上の点から絵のフレームの中をを通って伸ばすことで、キャンバス上のその点を記録するという、かなり手の込んだ手法を使った。

 また、外転サイクロイドを描いたが、彼は数学者出なかったため、正確な解析を行うための道具を持っていなかった。

平面上にらせん曲線を投影して渦巻線を描き、作品に取り入れたり、近似的な正九角形も作図した。

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 デューラーはいろいろな面で時代を進みすぎていて、高度な数学的道具を使って芸実作品を作るほどまだ数学は進歩していなかったのである。

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