■超タクシー数(その11)
累乗が登場する数として「タクシー数」がある.その由来は,数学者ハーディがラマヌジャンに会いに行ったとき,タクシーナンバーが1729という何の変哲もない数であったと彼に伝えたところ,ラマヌジャンはそれは2つの3乗数で2通りに表せる最小の数だと答えたというエピソードは大変有名である.
1729=12^3+1^3=10^3+9^3
[1](7a^4−11ab^3)^3+(7b^4−2a^3b)^3
=(7b^4−11a^3b)^3+(7a^4−2ab^3)^3
[2](9n^4)^3+(9n^3+1)^3=(9n^4+3n)^3+1
n=1のとき,9^3+10^3=12^3+1
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12^3+1^3=10^3+9^3
(12+1)(12^2-12・1+1^2)=(10+9)(10^2-10・9+9^2)
13・133=19・91
12^3-10^3=9^3-1^3
(12-10)(12^2+12・10+10^2)=(9-1)(9^2+9・1+1^2)
2・364=8・91
12^3-9^3=10^3-1^3
(12-9)(12^2+12・9+9^2)=(10-1)(10^2+10・1+1^2)
3・333=9・111
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立方数は
0,1,8,27,64,125,216,343,512,729,1000,1331,1728
階差をとると
1,7,19,37,61,91,127,169,217,271,331,397
再び階差をとると
6,12,18,24,30,36,42,48,54,60,66(等差数列)
さらに階差をとると
6,6,6,6,6,6,6,6,6,6
となって、単純なパターンが現れる。
数列の各項を足し合わせていくと、ひとつ前の数列を再現することができる。
この方法はどんな多項式関数にも通用する。
足し算さえできればいいのであって、掛け算は必要なくなる。
これがバベッジの階差機関の原理である。
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