■超タクシー数(その9)
累乗が登場する数として「タクシー数」がある.その由来は,数学者ハーディがラマヌジャンに会いに行ったとき,タクシーナンバーが1729という何の変哲もない数であったと彼に伝えたところ,ラマヌジャンはそれは2つの3乗数で2通りに表せる最小の数だと答えたというエピソードは大変有名である.
1729=12^3+1^3=10^3+9^3
[1](7a^4−11ab^3)^3+(7b^4−2a^3b)^3
=(7b^4−11a^3b)^3+(7a^4−2ab^3)^3
[2](9n^4)^3+(9n^3+1)^3=(9n^4+3n)^3+1
n=1のとき,9^3+10^3=12^3+1
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興味深いことに,1729のこの性質は17世紀にフレニクルがすでに見つけていた.フレニクルは12^3+1^3=10^3+9^3のほかにも
9^3+15^3=2^3+16^3
15^3+33^3=2^3+34^3
16^3+33^3=9^3+34^3
19^3+24^3=10^3+27^3
を見つけている.
a>b>0としても一般性は失われない。項はすべて正とする。、
(7a^4−11ab^3)>(7b^4−11a^3b)
(7a^4−2ab^3)>(7b^4−2a^3b)
(7a^4−2ab^3)>(7a^4−11ab^3)
(7b^4−2a^3b)>(7b^4−11a^3b)
より、(7a^4−2ab^3)が最大、(7b^4−11a^3b)が最小となる。
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