■正多角形の作図法則(その5)

【1】フェルマー乗積

 フェルマー数は簡単な漸化式Fn =(Fn-1 -1)^2+1を満たしています.この式から

  Fn -2=Fn-1 (Fn-1 -2)=・・・=F0 F1 ・・・Fn-1

言い換えれば,Fn -2はそれより小さいすべてのフェルマー数で割り切れることがわかります.

  3・5・17・257

=F0 F1 F2F3=F4-2=65535

=F3(F3-2)=(F3-1)^2-1

 もし,F4=65537を知っていれば,即座に65535と答えられるというわけです.

  3・5・17・257・65537

=F0 F1 F2F3F4=F5-2=4294967295

=F4(F4-2)=(F4-1)^2-1

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【2】フェルマー乗積の証明

  Fn -2=Fn-1 (Fn-1 -2)=・・・=F0 F1 ・・・Fn-1

(証)Fn -2=2^(2^n)-1

=(2^(2^n-1)-1)(2^(2^n-1)+1)

=(2^(2^n-1)-1)Fn-1

=(2^(2^n-2)-1)Fn-2Fn-1

=ΠFk

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【3】フェルマー数が互いに素であることの証明

 Fm,Fnは共通する素因数pをもつと仮定すると,

  2=Fn-ΠFk

より,p=2である.

 しかし,フェルマー数は奇数であるから矛盾.

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