■ヘロンの公式(その2)
アレクサンドリアのヘロンは三角形の辺の長さがわかっていれば、どんな三角形の面積でも求められる公式を発見した。
四角形の面積を求める場合も、ヘロンの公式のようなものがあれが嬉しいのだが、そんな公式はあり得ない。
四角形の形は辺の長さだけでは決まらないので、面積も決まらないからである。
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【2】ブラーマグプタの公式
四角形は4辺の長さを与えてもその形は決まらないので,ヘロンの公式のような公式は期待できませんが,四角形が円に内接するとき,面積は最大値をとり,ブラーマグプタの公式
S=((s−a)(s−b)(s−c)(s−d))^1/2,
s=(a+b+c+d)/2
が成り立ちます.
(証明)
四角形の4辺の長さをa,b,c,d,内角をα,β,γ,δとする.ここで,2s=a+b+c+dとおくと,四角形の面積は
S^2=(s−a)(s−b)(s−c)(s−d)−abcd(1+cos(β+δ))/2
となる.
四角形が円に内接するとき,β+δ=π,cos(β+δ)=−1より,面積は最大となり
S^2=(s−a)(s−b)(s−c)(s−d)
が成り立つ.この定理でd→0とすると,三角形のヘロンの公式
Δ^2=s(s−a)(s−b)(s−c)
が得られる.しかしながら,円に内接する五角形や六角形については,ヘロンの公式の類似物は存在しない.
この定理でd→0とすると,三角形のヘロンの公式
Δ^2=s(s−a)(s−b)(s−c)
が得られる.
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長方形a×bの場合、s=a+bであるから
S=((s−a)(s−b)(s−c)(s−d))^1/2=ab
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