■五次方程式が根の公式を使って解けないこと(その48)

単純群とは,自分自身と単位群だけからなる自明なものを除いて,正規部分群を含まない群をいいます.

 位数nを与えると,|G|=nとなる単純群の個数は0,1,2であって,0の場合が圧倒的に多く,単純群の個数は少ない,すなわち,それはある意味で,整数における素数のような存在の基本的な群といってよいのですが,単純群に帰着できるものが,数学的に最も興味ある群の性質と考えられ,かくして単純群を分類しつくすことが,群論の最も基本的な課題となったのです.

[2]5次以上の交代群は無限個ある.5次以上の代数方程式に代数的解法がない(=方程式の係数間の加減乗除とベキ根ととるという操作によって得られない)のは,この性質の基づくことが,アーベル・ガロア理論から明確になった.そのとき使われたアイデアが群と呼ばれる概念で,対称変換群の性質により,この難問がこともなげに解けてしまうのである.

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 ガロア理論は、記事を読んでも、市販本を読んでも、あらすじはわかるという程度です。難解であり、「しっくり」とはわからない感じです。

 数学者の世界では、ガロア理論が最終形のようにされていますが、うたがい深い私は「もっと簡明な方法はないのか?」といつも思います。杉岡幹生

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