■有限体とガロア体(その104)
【1】0,1,2,3の世界
掛け算表を考えると
x 1 2 3
1 1 2 3
2 2 0 2
3 3 2 1
となります。
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pが素数であるとき、p^m個の元をもつ有限体は重要であるが、たとえば、m=2、4個の要素をもっている有限体を
F4={0,1,2,3}
で解釈しようとすると
2・2=4=0
したがって、2x=0は2つの解x=0,x=2をもつし
2x=1は解をもたない。言い換えれば2の逆数は存在せず、これでは体を構成できない。
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それではどのようにして4つの要素をもつ体を構成するのか?
4つの数を0,1,α、βとして
x 1 α β
1 1 α β
α α β 1
β β 1 α
を掛け算表とします。α^-1=β、β^-1=α
これを用いて、足し算表も定めれば
+ 0 1 α β
0 0 1 α β
1 1 0 β α
α α β 0 1
β β α 1 0
となって、0,1、α、β=1+αの4つの数の世界の四則演算が定められます。
α^2=1+α、-1=1より
α^2+α+1=0
β^2+β+1=0を満たします。
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