■ビュフォンの針の問題(その32)
[雑感]
コーシー分布の標本平均値(存在しない?)では、中心極限定理が成り立たないというのは、驚きです。
「中心極限定理は万能」というイメージだったのですが・・・
確率論によれば、有限な平均が存在すれば大数の法則が成り立つことが知られている。
コーシー分布は大数の法則が成り立たない例となっている。
実際、標本平均を求めてみると、おおむね0の近くに集まるがときどき0から大きく離れる。
その理由は極端に0から外れた値が出る確率がそれほど稀ではないからです。
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正規分布とコーシー分布はよく似ているように見えます。しかし、・・・
指数的減衰はどんな代数的減衰よりも速く0に近づく.たとえば,x→∞のとき,裾の重みを比較してみると
1/(1+x^2)>exp(−x)>exp(−x^2)→0
ここで,区間[0,∞)において,指数関数exp(−x)と代数関数f(x)=1/(n次多項式)の差の最大値λnを考える.
λn=max|exp(−x)−f(x)|
すべての有理関数f(x)を対象として,nを大きくしていくと,これを満たす有理関数はどんどん増えていき,それにしたがって,λnの値は小さくなる.このとき,
lim(λn)^1/n=1/3
limλn=1/3^n
になることが知られている.
すなわち,代数関数の次数がひとつ上がるたびに最大誤差は1/3になり(指数的減衰),近似度は3倍に上昇するという結果である.
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