■掛谷の問題(その9)

[まとめ]長さ1の線分を180°回転してもとと重ねることができるような星状領域の最小面積として知られている最良の値は

  Sn→(5−2√2)π/24(.2842582246・・・)<π/11(.285599)

であり,(5−2√2)π/24は「掛谷定数」として知られています.

また,ベシコビッチ集合は簡単に高次元空間に拡張できますが,掛谷の問題の一般化はきわめて難しい問題を引き起こすため,まだ解かれていません.

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 なお、正三角形の中央をくりぬいたシェルピンスキーのガスケットは面積0の図形であるが、そのフラクタル次元は1.585である。立方体の中央をくりぬいたメンガーのスポンジは体積0の図形であるが、そのフラクタル次元は2.73である。しかしながら…

 ベシコヴィッチ集合はあらゆる方向の針を含む面積0の図形であるが,そのフラクタル次元は2であることがディヴィスによって証明されている(1971年).

 3次元空間のあらゆる方向の針を含む体積0の図形のフラクタル次元は3であると予想されている(カッツ、ラバ、タオにより2.5より大きいことが証明されている。2000年).

 一般に,n次元空間のあらゆる方向の針を含む面積0の図形のフラクタル次元はnであると予想されている.

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