■代数的数(その5)
√2は無理数であること,素数は無限にあることはギリシャ数学の中でも有名な定理で,それぞれ,ピタゴラス,ユークリッドが背理法を用いて証明しています.その証明は誰しもが容易に理解できるものです.
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【1】α=√2+√3は無理数である
α−√2=√3
の両辺を2乗して,√2について解くと
√2=(α^2−1)/2α
αが有理数だと仮定すると,√2も有理数であることになり矛盾.
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【2】α=3√2+√2は無理数である
α−√2=3√2
の両辺を3乗して,√2について解くと
√2=(α^3+6α−2)/(3α^2+2)
αが有理数だと仮定すると,√2も有理数であることになり矛盾.
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【3】背理法と数学的帰納法
[Q]奇数の和=平方数
1+3+5+・・・+(2n−1)=n^2
を数学的帰納法を用いて証明せよ.
[A]n=1のとき,1=1^2であるから成立.n=kのとき
1+3+5+・・・+(2k−1)=k^2
が成立すると仮定すると,n=k+1のとき
1+3+5+・・・+(2k−1)+(2k+1)=k^2+(2k+1)=(k+1)^2
となって成立する.
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