■代数的数(その2)

代数的数とは代数方程式の解のことです。

代数方程式というのはx^3+x+7=0のように整数を係数とする方程式のことで、

代数的数は有理数を含みます。例えば、x=12/35は35x-12=0の解ですから、代数的解です。

無理数x=√2はx^2-2=0の解ですから、代数的解です。

しかし、x=πのような無理数は入っていません。

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 京都大学の入試問題(2006年)に

[Q]tan1°は有理数か? 無理数か?

という問題が出題されているそうである.

  [参]吉田信夫「極限的数論入門」現代数学社

によるとtan30°=1/√3(無理数)なので,tan1°は無理数であるとのことであるが,もう少し考えてみよう.

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 背理法で証明する,正接の加法定理

  tan(x+y)=(tanx+tany)/(1−tanx・tany)

において,tanxとtanyの両者が有理数ならばtan(x+y)も有理数である.

 tan1°が有理数と仮定すると,tan2°も有理数である.tan2°が有理数と仮定すると,tan3°も有理数である.この操作を繰り返すとtan30°も有理数となるが,実際は無理数であるから矛盾する.(もちろん,tan60°も有理数となるから矛盾であるとしてもよい.)

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[Q]tan1°は代数的数か? 超越数か?

  [参]吉田信夫「極限的数論入門」現代数学社

によると,tan45°=1なので,同様の論法によりtan1°は高々45次の代数的数である(少し考えてみてほしい).

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