■格子正多角形の決定問題(その2)
ピックの公式(1899年)とは,任意の格子多角形の面積が以下の式で表されるというものである.
A=I+B/2−1
A:格子多角形の面積
I:内部の点の個数
B:境界線上の点の個数
整数点を数えれば面積がだいたいわかるというのが離散体積の問題である.ピックの公式は誰でも理解できる.小学生でも理解できるが,ピックが発見するまで誰も気がつかなかった・・・.
したがって、格子三角形の面積は1/2の整数倍である。
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[Q]平面上の格子三角形で、正三角形となるものは存在しないことを証明せよ。
[A]格子正三角形の1辺の長さをaとすると、a^2は整数となる。
面積a^2√3/4は無理数となる。このことは格子三角形の面積は1/2の整数倍であるという事実に矛盾する。
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このことから直ちに
[1]平面上の格子六角形で、正六角形となるものは存在しない
こともわかる。正六角形は正三角形を含むからである。
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[Q]平面上の格子三角形で、正五角形となるものは存在しないことを証明せよ。
[A]格子正五角形が存在すると仮定する。そのとき、格子正五角形の対角線の交点によってできる正五角形も格子正五角形となる。
この操作を続行すると、いくらでも面積の小さい格子正五角形が存在することになるが、これは矛盾である。
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