■オイラーの多面体定理とデーン・サマーヴィル関係式(その23)

d単体的多面体に対して,

f(λ)=Σ(−1)^ifi-1λ^i

と定義すると

f(1-λ)=(−1)^df(λ)

が従う。

また、hベクトルを

Σfi-1(x-1)^d-i=Σhix^d-i

と定義すると

hi=Σ(d-j,d-i)(-1)^(i-j)fj-1

fi=Σ(d-j,d-i-1)hj

が従う。

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d=3のとき、h0=1,h1=f0-3,h2=f1-2f0+3,h3=f2-f1+f0-1

一般に

h0=1,h1=f0-d

hd=(-1)^d-1Σ(-1)-i-1fi-1

hd-1(-1)^(d-i)

fd=h0+h1+・・・+hd

hi=hd-i

単体的多面体のfベクトルをベクトルに変換すると著しく簡単な方程式になる

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[1]上限予想

モツキンの上限予想とはn個の頂点をもつ次元dの単体的凸多面体では

巡回多面体がfiを最大にするというものである。

1970年、マクマレンがこれを肯定的に解決した。

そのhベクトルは

hi=(n-d+i-1,i)

で与えられる。

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[2]下限予想

上限予想のカウンターパートが下限予想である。

n個の頂点をもつ次元dの単体的凸多面体では

山積多面体がfiを最小にするというものである。

1971年、バーネットがfd-1を肯定的に解決した。

1973年、バーネットがf1,・・・,f-2を肯定的に解決した。

そのhベクトルは

h0=hd=1,h1=h2=・・・=hd-1=n-d

そのfベクトルは

fi=(d,i)n-(d+1,i+1)i

fd-1=(d-1)n-(d+1)(d-2)

で与えられる。

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