■アステロイドの平行曲線(その5)

 エピサイクロイド

  x=(n+1)cosθ−cos(n+1)θ

  y=(n+1)sinθ−sin(n+1)θ

ハイポサイクロド

  x=(n−1)cosθ+cos(n−1)θ

  y=(n−1)sinθ−sin(n−1)θ

において

  cosθ=(1−t^2)/(1+t^2)

  sinθ=2t/(1+t^2)

と表せばいずれも有理曲線であることは直ちにわかりますが,いま問題としていることはエピサイクロイド,ハイポサイクロドの代数曲線としての次数です.

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 ド・モアブルの定理

  (cosθ+isinθ)^n=cosnθ+isinnθ

の左辺を2項展開して,両辺の実部,虚部を比較することによって

  cosnθ=cos^nθ−nC2cos^(n-2)θsin^2θ+・・・

  sinnθ=nC1cos^(n-1)θsinθ−nC3cos^(n-3)θsin^3θ+・・・

が得られますから,ハイポサイクロイドはcosθに関するn−1次式,エピサイクロイドはn+1次式となります.

 (その4)では, 

       エピサイクロイド   ハイポサイクロド

  n=1    4次曲線

  n=2    6次曲線       1次(2次?)

  n=3   (8次曲線?)     4次曲線

  n=4   (10次曲線?)     6次曲線

となることを示しました.

 ハイポサイクロイドのn=2の場合は1次直線ですが,半径が無限大となって全体が一面に拡がってしまった円弧(2次曲線)と解釈することができますから,

       エピサイクロイド   ハイポサイクロド

  n     2(n+1)次    2(n−1)次

となることが予測されます.

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